砂と共に去りぬ

南国生活10余年後の国立医学部受験、無事成功

模擬試験受験のススメ

そろそろ予備校の授業が始まって1〜2週間が経つ頃でしょうか。IB最後の年の方は最終試験が始まりますね!(そんな人は今これを読んでないかな?笑)

入試までの時間は限られています。精一杯コツコツと頑張りましょう!

 

 

さて、今回は私が「高校生である間にやっておけばよかった…」と後悔していることの一つ、模擬試験の受験についてです。

 

私は長期休み中に帰国生向けの塾で勉強させてもらっていたのですが、周りも皆帰国生だし、自分の実力がどれほどのものなのか、大学を受験するのにどれくらいのレベルが必要なのかがイマイチ分からないままでした

 

もしアナタ様が帰国生で、日本の大学の理系学部を目指しているいたら、大手予備校の模擬試験(以下模試)を受験することをオススメします。

特に、自分の志望校の試験が一般の受験生と同じ日に行われる場合は一般の受験生と同じ試験が課される可能性が高いですから、模試は大いに役に立つでしょう。

 

私が考える模試を受けるメリットは以下の3つです:

  1. 周りはどれくらい取れてるかが見える
  2. 日本の一般的な受験生が解く問題のレベルがある程度分かる
  3.  自分と志望校との距離が分かる

 

まず、「周りはどれくらい取れてるかが見える」ですが、つまりは日本にいるライバルとなるであろう受験生達に比べて、自分の実力はどんなもんだろう?ということが分かるということです。結果が返却されたら、自分がよくできたと思った問題、あまりできなかったと思った問題の平均点を見てみましょう。自分の得点が平均点を下回っていたら要注意です!受験は周りができる分野を自分もしっかりできている、という状態にしておくことがまず大切です。周りと比べてできていない点は見直し、できている点は得点源とするために伸ばしていきましょう!

 

次に、「日本の一般的な受験生が解く問題のレベルがある程度分かる」というのは、日本と海外のカリキュラムの差、問われている内容の差を知ることができるということです。もちろん模試が志望校の傾向と一致しているとは限りませんから、志望校の過去問を解いて相性を確かめることも重要です。が、大手予備校の模擬試験は割と一般的且つ標準的なレベルですから(ハイレベル模試、実戦模試は除く)、日本と海外の教育内容のズレを認識するのに最適ではないかと思います。

 

さらに、「自分と志望校との距離が分かる」というのは、同じ大学、学部を目指している受験生に比べて、自分は今どれくらいの実力なのか、これからどれ程の実力を身に付けなくてはいけないのか、ということをより実感できるということです。海外の高校でナンバーワンでも、こっちでもナンバーワンとは限りません。一般的な帰国枠(=IB入試を除く)において合格するには、恐らく一般の受験生に負けないくらいの実力でないと厳しいのでは…と思います。

 

 

 

 最後に、勘違いされがちなのですが、模試において最も重要なのは点数でも判定でもなく、自己分析です。

 

模試受験後、模試の問題はどう感じたかをしっかり覚えておきましょう。

どう難しかった?問題の意味がわからなかった?知識が足りなかった?時間が足りなかった?

等々、自分に問うのです。

模試の解答を受け取ったら、受験したその日に復習しましょう。予備校で自己分析シートのようなものが配布されるなら、復習しながらすぐに書いてしまいましょう。結果が返却された時にもう一度見直したり、その後の学習計画を立てたりするのに大いに役立ちます。

 

また、模試はあくまで模擬ですから、結果だけ見て一喜一憂するのは避けましょう。あくまで「その時」のデータですから、本番がどうなるかは本番になってみないと分からないものです

できなそうだから受けない…というのはあまりにもったいないです!試験の雰囲気を掴む、時間内にそこそこ難しい問題を解く/解き切る経験を積むという意味で、定期的に受験してみましょう!

 

ザックリ!一浪記 〜医学部合格への軌跡〜

役に立つかどうかはさておき、1年の予備校生活ではどうしてきたかを記したものをここに置いておきます。

受験生活で大事にすべきものは何かを考える材料にでもなれば幸いです。

 

前期(5月、6月)

理系の一番下のクラスにしか入れませんでしたが、まぁそこは謙虚に。全部学び直す、記憶をリフレッシュするためだ、と割り切ってしっかり授業についていきました。分からないところが少しでもあったらヤバイと思ってしっかり復習。分からなければすぐ聞きに行く。分からないままにしておくと夏から自分で学習を進めよう!という時に足枷となります。
友達は無理に作らなくてもよいでしょう。興味ないならないでいいし、多少あっても大事な夏が来ることを考えたらいないほうがいいかもしれません。体調を崩して休んでしまった時のために、顔見知りくらいはいてもいいかもしれませんネ

私は夏以降まで孤独にカリカリやってました。結果的にこれで良かったんじゃないかと思います。

 

 

夏(7月、8月)

通期で基本事項を履修するので、自分で選べる夏期講習では少し上のレベルの講習を中心に取りました。得意分野の発展、苦手分野の克服をテーマに学習を進めました。
苦手な数学は無理に背伸びをせず、実力に相応しい講座、且つ通期で受けている講師のものを取りました。特にその講師の教え方が好きだったので授業中はモチベーションがずっと高く、テキストの問題のクオリティーとの相乗効果で大分前進しました。

化学は苦手意識が多少あったにも関わらず、少しレベルが高いものを取ってしまったので、少し後悔しました…基礎はしっかりやりましょう

生物は網羅系ではなく、苦手意識のあった分野を集中して取ったのが後期の伸びに繋がりました。(結局二次試験では使いませんでしたが)

基礎ができてないところ(国語、地理)は引き続き基礎固めに尽力。

特に国語は、通期の授業があまり身に付いていない感じがしたので講座は取らず(!)前期の復習に徹底しました。基礎知識がないといくら演習を積んでもダメだ…というのは数学でも痛感していたので。
地理は全く未知だったのと、解き方が知りたかったので取ってみましたが、コレがすごくタメになった。本番で滑ったのが悔しすぎるくらい素晴らしく楽しい授業でした。

 

また、夏中盤では大手予備校のマーク模試もあります。ぜひ受験して実力を測っておきましょう!落ち込むにはまだ早いです。

 

 

後期(9月〜11月)

予習はキッチリやりましたが、復習を軽めにしたのは良くなかったと思います(それでも大方は復習しました)。 
10月頃からゆっくりとセンターを意識し始めました。特に、これまで時間を割くことができなかった国語は演習量を増やしていきました。理系科目はまだまだ二次対策に入魂!
結局二次試験は数学と英語(と化学)だけになりましたが、二次力はセンターにも生きてくるので一概に無駄とは言えないでしょう。従って、志望校に迷いがあるなら二次対策をしっかりとやっておきましょう。最初から楽しようとしないことです!

 

9月から模試の乱れ打ちが始まりますが、受けられるものは全て受けておきましょう。大事なのは成績よりも、弱点克服です。なぜ失点したのか、どういうところが弱いのか、それを克服するにはどうすればいいのかを分析し、それに従って今後の学習プランを立てていきましょう。見直しシートらしきものが予備校で配布されるなら、それをちゃんと記入すると良い復習になる上に、クラスの担任からコメントがもらえたりして、少し嬉しいかもしれません。(私はちょっとしたことでもなんか書いてもらえたのがとても嬉しかったです。しっかり見てもらえてるんだ!というのが応援にも感じられ、励みになりました…孤独な受験生の心には沁みるものです)

他の予備校の模試は一切受けませんでしたが、センターリサーチで判定に使われる模試ぐらいは受けておけばよかったかな…と少し後悔しました。とにかく情報が欲しいなぁ、思ったので(所詮予測のデータであって、本番は全く未知ですけれどもね!)。S台・K塾の2大センターリサーチでは出している層が異なるので、面白い発見があるかもしれません。

 

 

冬(12月)

夏期講習より過密、でも少なめに絞りました。

生物は網羅系で知識の穴埋め、国語と数学は演習、化学は二次よりの対策(化学の知識は自習で十分だと感じていたので)。地理は徹底して知識の穴埋めと過去問に演習までやった、にも関わらず本番で惨敗したのがかなりショック。

冬期講習は後期に受けた模試の自己分析と、最終的な目標から受講の計画を練りました。自分の弱点を知らないままでは、目標までの道のりは見えてきません。道のりが見えなければ、計画も立てられません。通期での頑張りはこういうところにも出ます…サボらずキッチリやっていきましょうね。

 

 

センター対策

センターに専念し始めたのは12月末頃から。1月はセンターまでセンター以外やってません!(当たり前か)

センターの過去問は取り組んだ日付と得点率、分野別得点率を書いておくと弱点が炙り出しやすくなり、見直しも捗ります。解いていて手薄だと感じる分野は模試や予想問題集を有効活用しましょう。

センター1週間前は解いてない過去問/問題集と、できてなかった分野の復習/解き直しをバランス良く行いましょう。結局本番で出るのは見たことがないものなので、最後まで新しいものに手を付けるのは節度さえ守れば悪いことではないと思います。

 

試験までは徹底的に、後悔がないようにやることが何より大切です。どうせボク/ワタシ、この科目は苦手だから…と言って捨ててしまうのはオススメしません。苦手だった国語と最後まで向き合っていたお陰で全体的に9割を取ることができたのだし、やはりある程度満遍なくできていたほうが出願の幅が広がりますので。(もちろん、絶対にここに出す!というのがあるならそこで配点が高いものに尽力すべきなのは言うまでもないが。)

 

 

二次試験対策

センター後は思いがけない点数に良い意味で衝撃を受けて、とてもフワフワしてました。それでも、ラストチャンスということで、志望校選びですっっっごく悩みました。ここの切り替えの速さも大事だな…と痛感。

志望校決定の相談は講師の方も乗ってくださいます。後悔がないようにいろんな方の意見を聞くべし。通期から顔見知りの講師がいると聞きやすいですね!積極的に質問に行って悪いことはないのであります。

 

出願校を決定してから、使用する科目が数学と英語(そして化学)に決まったので、出願後はもう毎日ひたすら苦手な数学ばかりやってました。勉強に行き詰まったり、勉強の仕方が分からなくなったりしたら、講師にも聞きに行きましょう。人にもよるとは思いますが、大抵スーパー親切に答えてくださります。

1科目だけだと集中力が切れたり急にやる気スイッチが切れるので、そんな時は割り切って帰ったりして、環境を変えてから勉強を再開したり、こんなメモを書いたり、医療についての読み物を読んだり、受験の雑誌(蛍雪時代)を読んだりしました。

ダラダラやってもしょうがないので、キリッと集中してやることを意識していました。

 

1年を通して思ったこと

下のクラスであることはさほど気にする必要はないでしょう。そこで一生懸命やっていたら伸びましたし、結果は出ました。テキストが簡単すぎると感じるならそれは問題ですが、そうではないならまずは与えられたものを徹底してやることです。それから、先を考えましょう。闇雲に難しいものをやってみても、意味はありません。分からないことだらけでイライラするだけです。
予備校に入るなら、周りに流されやすい人は注意してください。来年は大学生になるんだ、という強い意志を持って孤独に頑張るのが賢明かもしれません。ずっとタラレバと駄弁っている人ほど悲壮なものありません。それなら一人のほうが良い。

 

最初で最後の浪人生活、失敗したー!!と思ったことも多々ありましたが、そんな時はその都度軌道修正していけば良いのです。後ろばかり見ていないで、これからできることを考えて合格に向けて前進しましょう!